パキスタンの国旗|「ユニオンジャックを入れては?」という提案を断った旗

Flag_of_Pakistan

濃い緑の地に、白い三日月と星。左端には白い帯。パキスタンの国旗は、イスラム教の国らしい落ち着いたデザインです。

この旗が決まる直前、実はイギリス側から別の案が出されていました。左上にユニオンジャックを入れた旗にしてはどうか、というものです。建国の父ジンナーは、これをきっぱり断っています。

パキスタンってどんな国?国旗の基本データ

正式名称パキスタン・イスラム共和国
人口約2億4,000万人
首都イスラマバード
制定日1947年8月11日
独立1947年8月14日
通称「星と三日月の旗」

もとになったのは、ムスリム連盟の旗

イギリスの植民地だったインドでは、20世紀に入ると独立運動が高まります。その中で、イスラム教徒の人々は「自分たちの国」を求めるようになりました。運動の中心となったのがムスリム連盟という政治団体です。

ムスリム連盟は1937年から、緑一色の地に白い三日月と星を描いた旗を使っていました。指導者のムハンマド・アリー・ジンナーは1940年、この旗を「インドのイスラム教徒の旗」と宣言しています。パキスタンの国旗は、この旗をもとに作られました。

「ユニオンジャック入り」の提案を断った理由

1947年、独立が目前に迫ったころ。イギリスのインド総督マウントバッテンは、新しい国パキスタンの国旗として、ムスリム連盟の旗の左上にユニオンジャックを入れたデザインを提案しました。

しかしジンナーはこれを退けます。ユニオンジャックにはキリスト教の十字が含まれています。十字とイスラムの三日月が並んだ旗は、国民に受け入れられない、というのがその理由でした。

独立の3日前に、国旗が決まった

最終的なデザインをまとめたのは、サイイド・アミールッディーン・キドワーイーが率いるチームです。国旗は1947年8月11日に正式に定められました。独立の日は8月14日ですから、わずか3日前のことです。

緑と白、三日月と星が表すもの

ムスリム連盟の旗との大きな違いは、左端に加えられた白い帯です。一般に、緑は多数を占めるイスラム教徒を、白はそれ以外の宗教を信じる少数派の人々を表すと説明されています。

三日月は進歩を、星は光と知識を表すとされます。イスラム教徒の国として生まれながら、少数派の人々の居場所も旗の中に用意した、というわけです。

国境で毎日行われる、国旗を降ろす儀式

パキスタンの国旗といえば、インドとの国境で行われる儀式も有名です。国境の検問所では毎日夕方、両国の警備隊が向かい合って、それぞれの国旗を降ろす儀式が行われます。

足を高く振り上げて行進する、とても大がかりなもので、毎日数百人の見物客が集まります。

まとめ

パキスタンの国旗は、独立運動を率いた団体の旗をもとに、独立のわずか3日前に定められました。

左端の白い帯は、ただの飾りではありません。少数派の人々を表す、大切な部分です。緑と白の割合に注目して見てみると、この旗に込められた考えがよくわかります。

国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。

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