スリランカの国旗|剣を持つライオンは、ロンドンの病院で「再発見」された

Flag_of_Sri_Lanka

剣を持った金色のライオンが堂々と立つ、スリランカの国旗。世界の国旗の中でも、ひときわ細かく描き込まれたデザインです。

このライオンの旗は、もともと島にあった王国の旗でした。ところが王国が滅びると旗はイギリスに持ち去られ、人々はその姿を忘れてしまいます。ふたたび見つかったのは、ロンドンの病院の中でした。

スリランカってどんな国?国旗の基本データ

正式名称スリランカ民主社会主義共和国
人口約2,200万人
首都スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ
国旗として採用1948年
現行デザイン1972年
通称「ライオン旗」

ライオンは、島の多数派シンハラ人のしるし

スリランカで最も多い民族はシンハラ人です。「シンハ」とはライオンのこと。古い年代記には、シンハラ人の祖先がライオンの血を引くという物語が記されています。

つまりライオンは、シンハラ人そのものを表すシンボルです。紀元前の王が、剣を持つライオンの旗を掲げて戦う姿を描いた壁画も残っています。

王国が滅び、旗はイギリスへ持ち去られた

この島で最後まで独立を保っていたのが、内陸のキャンディ王国でした。しかし1815年、王国はイギリスに降伏します。王の旗だったライオンの旗は下ろされ、代わりにイギリスの旗が掲げられました。

ライオンの旗はイギリスへ運ばれ、ロンドンにあるチェルシー王立病院に保管されます。そのまま100年近く、島の人々の目に触れることはありませんでした。

独立運動の中で、ロンドンで「再発見」

20世紀の初め、独立を求める運動が盛り上がる中で、E・W・ペレラとD・R・ウィジェワルダナという2人が、チェルシーに眠っていた本物の旗を見つけ出します。

旗の写真が新聞に載ると、大きな反響が起こりました。王国が滅びてから初めて、人々は自分たちの旗がどんな姿だったのかを知ったのです。1948年にイギリスから独立すると、このライオンの旗が国旗として採用されました。

緑とオレンジの帯は、あとから加えられた

ただ、ライオンはシンハラ人のシンボルです。島にはほかの民族も暮らしています。そこで国旗の左側に、2本の縦の帯が加えられました。

オレンジの帯はタミル人を、緑の帯はイスラム教徒(ムーア人)を表しています。ライオンだけの旗から、島に暮らすさまざまな人々を表す旗へと作り変えられた、というわけです。

四隅の葉は、仏教の4つの心

ライオンを囲む四隅には、金色の葉が1枚ずつ描かれています。これは仏教で大切にされる菩提樹の葉です。1972年の変更で、それまで四隅にあった槍の穂先に代わって描かれるようになりました。

4枚の葉は、慈しみ、思いやり、喜び、心の落ち着きという、仏教の4つの心を表しています。

まとめ

スリランカの国旗は、いちどは失われた王国の旗がロンドンで見つかり、独立とともによみがえった旗でした。

そこに緑とオレンジの帯、菩提樹の葉が加えられ、ひとつの民族の旗から、島全体の旗へと形を変えています。細かい図柄のひとつひとつに、ちゃんと役目があるんですね。

国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。

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