エジプトの国旗は、赤・白・黒の3本の横じまに、金色のワシを描いたデザインです。
この3色は、1952年の革命で生まれた「解放の旗」の色。その後、イラクやイエメンなど、アラブのいくつもの国が同じ3色を使うようになりました。
まん中のワシは「サラディンのワシ」と呼ばれます。でもその姿をさかのぼると、古代エジプトの神聖な鳥に行き着くのです。
この記事では、エジプトの国旗の意味と歴史を、表と年表を使ってやさしく紹介します。
この記事でわかること
- 赤・白・黒の意味
- 「サラディンのワシ」の正体
- アラブの国々に広がった3色
- イラク・イエメンとの見分け方
エジプトの国旗とは?3行でわかるポイント
ひと言でいうと、革命の3色に、古代から続くワシをのせた旗です。ポイントは3つあります。
- 赤・白・黒は、1952年の革命から生まれた
- まん中のワシは「サラディンのワシ」
- 同じ3色は、アラブの国々に広がった
基本データ
| 正式名称 | エジプト・アラブ共和国 |
| 今の国旗になった年 | 1984年 |
| 3色が生まれた年 | 1952年 |
| 縦横の比率 | 2:3 |
| 首都 | カイロ |
| 人口 | 約1億1,000万人 |
赤・白・黒が表すもの
1952年7月23日、軍の若い将校たちが王様をしりぞけ、エジプトは新しい国へ向かいます。このとき、3色にそれぞれ意味がつけられました。
| 色 | 表しているもの |
|---|---|
| 赤 | 植民地支配と戦って流された、エジプトの人々の血 |
| 白 | エジプトの人々の、清らかな心 |
| 黒 | 暗い時代を乗りこえたこと |
赤い血の時代、白い心、そして乗りこえた暗やみ。上から順に読むと、ひとつの物語のようになっていますね。
まん中のワシの正体
まん中の金色のワシは、「サラディンのワシ」と呼ばれています。サラディンは12世紀に活躍した、エジプトやシリアを治めた英雄です。
ここがトリビア
このワシは、さらにさかのぼると、古代エジプトで神聖な鳥とされたエジプトハゲワシに行き着くといわれます。ヒエログリフ(古代エジプトの文字)にも、この鳥が登場します。
昔は「三日月と星」の旗だった
19世紀、エジプトを治めたムハンマド・アリーの時代の旗は、赤い地に白い三日月と星が3つずつ描かれたものでした。のちの王国時代には、緑の地に白い三日月と3つの星の旗が使われています。
- 19世紀 赤い地に、3つの三日月と星の旗
- 1922年 王国になり、緑の地に三日月と3つの星の旗
- 1952年 革命。赤・白・黒の「解放の旗」が生まれる
- 1958〜71年 シリアと組んだ時代などに、まん中に2つの緑の星を置いた旗
- 1972年 まん中が金色のタカの紋章になる
- 1984年 まん中が「サラディンのワシ」の今の国旗になる
国旗クイズで迷わない!似た国旗との見分け方
赤・白・黒の横3色は、アラブの国々でよく使われています。白い帯のまん中に何があるかで見分けましょう。
| 国 | 白い帯のまん中 |
|---|---|
| エジプト | 金色のワシ |
| イラク | 緑色のアラビア文字 |
| スーダン | 何もない(左に緑の三角形) |
| イエメン | 何もない |
「白に金のワシがいればエジプト」と覚えておきましょう。
よくある質問
エジプトの国旗の色の意味は?
赤は植民地支配と戦った人々の血、白は清らかな心、黒は暗い時代を乗りこえたことを表します。
まん中のワシは何ですか?
「サラディンのワシ」です。12世紀の英雄サラディンにちなんだもので、古代エジプトの神聖な鳥にもさかのぼるといわれます。
イエメンの国旗とのちがいは?
どちらも赤・白・黒の横3色ですが、エジプトにはまん中に金色のワシがあります。イエメンには模様がありません。
国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。