赤地の中央に白い円。その中に、赤い三日月と星。チュニジアの国旗は、アフリカの国旗の中でもとくに古い歴史を持っています。
この旗が作られたきっかけは、ある海戦での大敗でした。艦隊を失った君主が、「自分たちの船だとわかる旗が必要だ」と考えたのです。
チュニジアってどんな国?国旗の基本データ
| 正式名称 | チュニジア共和国 |
| 人口 | 約1,200万人 |
| 首都 | チュニス |
| 考案 | 1827年 |
| 正式な承認 | 1831年 |
| 縦横比 | 2:3 |
当時の海は、赤い旗だらけだった
19世紀の初め、地中海の南の沿岸にあったイスラム教の国々は、どこも似たような赤一色の旗を船に掲げていました。チュニジアもそのひとつです。
当時のチュニジアは、オスマン帝国(現在のトルコを中心とした大国)の一部でありながら、「ベイ」と呼ばれる君主がほぼ独立して治めていました。
ナヴァリノの海戦で、艦隊を失う
1827年10月20日、ギリシャの沖でナヴァリノの海戦が起こります。ギリシャの独立を支援するイギリス・フランス・ロシアの連合艦隊と、オスマン帝国側の艦隊がぶつかった戦いです。
オスマン帝国側として参加していたチュニジアの艦隊は、この戦いで壊滅しました。
この敗北のあと、当時の君主フサイン2世は、チュニジアの艦隊をほかの国の艦隊と見分けられるよう、独自の旗を作ることを決めます。こうして生まれたのが、現在の国旗のもとになった旗です。正式に承認されたのは1831年とされています。
トルコの国旗と似ているのは、なぜ?
赤地に三日月と星。この組み合わせはトルコの国旗とそっくりです。それもそのはず、三日月と星はオスマン帝国のシンボルで、チュニジアは長くその支配下にありました。
見分けるポイントは、白い円です。トルコの国旗は、赤地に白い三日月と星が直接描かれています。チュニジアは、まず白い円があり、その中に赤い三日月と星。色の使い方がちょうど逆になっています。
フランスの支配下でも、変わらなかった
1881年、チュニジアはフランスの保護領になります。多くの植民地では旗が取り替えられましたが、チュニジアの旗はそのまま使われ続けました。
1956年に独立したあと、1959年6月1日に憲法でこの旗が国旗と定められます。1999年には法律で細かな寸法が整えられましたが、見た目はほとんど変わっていません。
考案されてから約200年。アフリカの国々の国旗の多くが20世紀の独立のときに作られたことを思うと、飛び抜けて古い旗です。
まとめ
チュニジアの国旗は、海戦での敗北をきっかけに、自分たちの船を見分けるために作られました。
トルコの国旗と迷ったら、白い円があるかどうかを見てください。円があればチュニジア、なければトルコです。
国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。