オーストラリアの国旗は、一般公募のデザインコンペによって生まれました。応募総数は3万件超。しかも最終的に選ばれたのは、1人ではなく5人の受賞者でした。
さらにそのうちの1人は、よりによって隣国ニュージーランドの出身だったといいます。今回はオーストラリア国旗の誕生秘話を掘り下げていきます。
オーストラリアってどんな国?国旗の基本データ
| 正式名称 | オーストラリア連邦 |
| 人口 | 約2,600万人 |
| 首都 | キャンベラ |
| 国旗初掲揚 | 1901年9月3日 |
| 法律上の正式な国旗に | 1954年2月14日 |
| 縦横比 | 1:2 |
3万件超の応募から、5人が同時受賞したデザインコンペ
1901年、6つの植民地が統合してオーストラリア連邦が誕生すると、新しい国を象徴する国旗を決めるため、一般公募のデザインコンペが開催されました。
地元紙メルボルン・ヘラルドが主催していたコンペと統合されたこともあり、応募総数は32,823件という大規模なものになりました。
審査の結果、ほぼ同一のデザインを提出した5人が同時に最優秀に選ばれ、賞金200ポンドを5等分する形で受賞しました。
受賞者の顔ぶれも多彩です。メルボルンの14歳の少年、シドニーの眼鏡店に勤める10代の見習い、メルボルンの建築家、パースの女性画家、そして船の士官が名を連ねています。
この船の士官こそが、今回のちょっとした皮肉のもとです。彼の出身地は、よりによってニュージーランドのオークランドだったのです。
こうして選ばれたデザインの国旗は、1901年9月3日、首都メルボルンで初めて掲げられました。
「連邦の星」は、もともと6つの角だった
国旗の左下に描かれた大きな星は「連邦の星」と呼ばれ、制定当初は6つの角を持つデザインでした。これは、連邦を結成した6つの植民地(現在の州)を表していました。
その後1908年、星には7つ目の角が加えられます。これは、当時統治下にあったパプア準州や、将来連邦に加わる可能性のある地域を象徴するためだったとされます。
右側の5つの星は「南十字星」
国旗の右半分に散らばる5つの星は、南半球でよく見える星座「南十字星」を表しています。
この星座は、入植時代から南半球の国々の象徴として親しまれてきたもので、オーストラリアの国旗にも早い段階から取り入れられていました。
実は「正式な国旗」になったのは、半世紀以上も後だった
1901年に掲げられ始めたこの旗だが、長らく法律上の正式な国旗としての地位は定められていませんでした。
1953年に制定された国旗法(Flags Act 1953)を経て、1954年2月14日にエリザベス2世女王の裁可を受け、ようやく法的に正式な国旗として確定しました。これにより初めて、ユニオンジャックよりもこの国旗が優先される地位を得たことになります。
ニュージーランドの国旗と、よく間違えられる理由
オーストラリアの国旗は、隣国ニュージーランドの国旗とよく似ていることで知られています。どちらも左上にユニオンジャック、右側に南十字星を配したデザインだからです。

先ほど紹介した「5人目の受賞者」がニュージーランド出身だったというエピソードは、この似た者同士の関係を象徴しているようで興味深いです。
なお、ニュージーランドでは2016年に新しい国旗デザインを検討する国民投票が行われたが、僅差で現行デザインの維持が選ばれています。
まとめ
3万人を超える応募の中から、偶然似通ったデザインを出した5人が選ばれて誕生したオーストラリアの国旗。
そのうちの1人が隣国出身だったというエピソードを知ると、ニュージーランド国旗との「そっくりぶり」にも納得がいくのではないでしょうか。
国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。