赤・青・赤の縦三色に、左側の金色の紋章。モンゴルの国旗でひときわ目を引くこの紋章は「ソヨンボ」と呼ばれ、火や太陽、月などを縦に積み重ねた、不思議な形をしています。
かつてこの紋章のいちばん上には、もうひとつ別のものが載っていました。社会主義を表す星です。その星が消えたのは、モンゴルという国が大きく変わった1992年のことでした。
モンゴルってどんな国?国旗の基本データ
| 正式名称 | モンゴル国 |
| 人口 | 約350万人 |
| 首都 | ウランバートル |
| 制定日 | 1992年1月12日 |
| 縦横比 | 1:2 |
| デザイン | ドディーン・チョイドグ |
青は「永遠の青空」、赤は「永遠の繁栄」
中央の青は、モンゴルの人々が古くから敬ってきた「永遠の青空」を表します。見渡すかぎりの草原の上に広がる空は、遊牧の民にとって特別な存在でした。
両側の赤は、永遠に栄え続けることを表しています。紋章に使われている黄色(金色)は、モンゴルで広く信仰されてきたチベット仏教を象徴する色です。
火・太陽・月・2匹の魚 — ソヨンボが表すもの
ソヨンボは、いくつもの図形を縦に重ねた紋章です。17世紀に高僧ザナバザルが考案した文字に由来するとされ、モンゴルでは国そのものを表すしるしとして大切にされてきました。
紋章には、火、太陽、月、大地、水といった自然の要素が込められています。中央にある白と黒の勾玉を組み合わせたような図は陰陽を表し、モンゴルでは2匹の魚にたとえられます。魚は眠るときも目を閉じません。だからこそ、国を見守り続ける存在とされているんです。
かつては紋章の上に「星」があった
モンゴルは1924年から社会主義の国となり、長くソ連と深い関係にありました。この時代、1945年からの国旗では、ソヨンボのいちばん上に社会主義を表す星が加えられていました。
1990年代に入ると、モンゴルは社会主義から民主主義へと体制を改めます。これに合わせて1992年1月12日に現在の国旗が制定され、星は取り除かれました。3色の並びと紋章はそのまま残り、星だけが姿を消した形です。
それ以前の旗は、今とまったく違っていた
さらに時代をさかのぼると、旗はまるで別物でした。1911年に清から独立を宣言したときの旗は黄色を基調としたもので、経文やソヨンボ、蓮の花が描かれ、赤い絹の尾が付いていました。
1924年に社会主義の国となってからは、赤地の中央に国の紋章を置いた旗が使われています。現在のような赤・青・赤の構成になったのは、そのあとのことです。
まとめ
モンゴルの国旗は、永遠の青空を表す青と、繁栄を表す赤、そして自然と宇宙を表す紋章ソヨンボを組み合わせた旗です。
紋章の上にあった星が1992年に取り除かれたことは、国のあり方が変わったことをそのまま示しています。小さな変更ですが、モンゴルの現代史を映した変更でもありました。
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