チェコの国旗|「使わない」と約束したはずの旗を、そのまま使い続けている

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白と赤の横二色に、左から食い込む青い三角形。チェコの国旗は、1993年に生まれた新しい国の旗…ではありません。それ以前にあった国、チェコスロバキアの国旗そのままです。

しかも国が2つに分かれるとき、「どちらの国も、元の国旗は使わない」という取り決めがありました。それなのにチェコは、今もこの旗を使い続けています。

チェコってどんな国?国旗の基本データ

正式名称チェコ共和国
人口約1,090万人
首都プラハ
制定日1920年3月30日
デザインヤロスラフ・クルサ
配色白・赤・青

最初は、白と赤だけだった

1918年、チェコスロバキアが独立します。最初の国旗は、上が白、下が赤の二色旗でした。この2色は、赤地に銀色の獅子を描いたボヘミア地方の古い紋章に由来します。1192年にさかのぼる、とても歴史のある配色です。

ところが、ここで困ったことが起きます。翌1919年に正式に定められたポーランドの国旗と、ほぼ同じだったのです。違いは縦横の比率だけ。これでは見分けがつきません。

青い三角形を足して、解決

新しい旗を求める声を受けて、委員会が選んだのが、内務省の文書係だったヤロスラフ・クルサの案でした。白と赤の二色はそのままに、左側に青い三角形を加えたデザインです。

この旗は1920年3月30日に正式に採用されました。三角形は旗の横幅のちょうど半分まで伸びています。短く描いてしまうのが、よくある間違いです。

ナチスに禁じられ、戦後に復活

1939年、ナチス・ドイツがこの地を支配下に置くと、国旗は禁止されました。戦争のあいだは白・赤・青の横三色旗が使われ、もとの旗が戻ってきたのは1945年のことです。

その後の社会主義時代にも、この旗は変わりませんでした。国旗の中央に社会主義の紋章を入れなかった、ヨーロッパでは数少ない例です。

「使わない」はずだった旗

1992年の末、チェコスロバキアはチェコとスロバキアに分かれます。話し合いの中で、どちらの国も元の国の象徴を使わないという決まりが法律に盛り込まれました。

スロバキアは新しい国旗を作りました。一方のチェコは、チェコスロバキアの国旗をそのまま自国の国旗にします。約束とは違いますが、それだけこの旗に愛着があった、ということなのでしょう。

色の意味も、少し変わった

白はボヘミアの伝統の色、赤はモラヴィア地方の色です。そして青は、もともとスロバキアを表す色でした。

スロバキアが別の国になった今では、青は公平さや主権を表すと説明されています。旗は同じでも、意味のほうを変えた、というわけです。

まとめ

チェコの国旗は、ポーランドとそっくりで困ったことから青い三角形が足され、国が分かれたあとも変わらずに使われてきた旗です。

100年以上デザインが変わっていないことを思うと、「使わない」という約束より旗への愛着が勝ったのも、わかる気がします。

国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。

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