青と白の縞に、赤い三角形と白い星。キューバの国旗は「ひとつ星の旗」と呼ばれています。
社会主義の国キューバの旗ですから、赤い三角形と星は革命のシンボルだと思うかもしれません。でも実は、この旗が作られたのは革命より100年以上も前。しかも生まれた場所は、アメリカのニューヨークでした。
キューバってどんな国?国旗の基本データ
| 正式名称 | キューバ共和国 |
| 人口 | 約1,100万人 |
| 首都 | ハバナ |
| 考案 | 1849年 |
| 国旗として採用 | 1902年5月20日 |
| 通称 | 「ひとつ星の旗」 |
亡命者たちが、ニューヨークで作った
19世紀のキューバは、スペインの植民地でした。独立をめざす運動に関わったナルシソ・ロペスは、国を追われ、1849年にニューヨークへ渡ります。
そこでロペスは、仲間たちと新しい国の旗を考えました。デザインをまとめたのは、詩人のミゲル・テウルベ・トロン。最初の1枚を縫ったのは、その妻エミリアです。
縞、三角形、星が表すもの
3本の青い縞は、当時のキューバが3つの地域に分かれていたことを表します。あいだの白い縞は、独立をめざす志の純粋さです。
赤い三角形は、強さと変わらぬ意志のしるし。三角形という形には、「平等」という意味も込められています。そして白い星は、自由な独立国を表す「ひとつ星」です。
1850年、初めてキューバの地に掲げられた
1850年5月19日、ロペスはこの旗を掲げてキューバに上陸し、海辺の町カルデナスを占領します。ひとつ星の旗がキューバの地にひるがえった、最初の瞬間でした。
しかしこの試みは失敗に終わります。ロペス自身も、翌年の遠征で捕らえられ、命を落としました。
2つの旗の中から、選ばれた
1868年、キューバで本格的な独立戦争が始まります。このとき指導者セスペデスが掲げたのは、別の旗でした。チリの国旗によく似たデザインです。
翌年、独立派の人々が集まり、どちらを国の旗にするかを話し合います。選ばれたのは、ロペスのひとつ星の旗でした。キューバの自由に向けて最初の一歩を踏み出したことをたたえての決定です。もうひとつの旗も捨てられず、議会に掲げる国の宝として大切に残されました。
1902年、独立とともに国旗に
長い戦いの末、キューバは1902年5月20日に独立を果たします。この日の朝、独立戦争を率いた将軍マクシモ・ゴメスが、ハバナの要塞にひとつ星の旗を掲げました。
革命のあとも、旗は変わらなかった
1959年、カストロらによる革命が起こり、キューバは社会主義の国になります。国の体制が大きく変わると国旗も変わることが多いのですが、キューバの国旗はそのまま使われ続けました。
もともと独立のために作られた旗だったからこそ、革命のあとも「自分たちの旗」であり続けたのでしょう。
プエルトリコの旗とは、色が逆
カリブ海のプエルトリコの旗は、キューバの国旗とそっくりです。違いは色だけ。キューバは青い縞に赤い三角形、プエルトリコは赤い縞に青い三角形と、ちょうど逆になっています。
まとめ
キューバの国旗は、国を追われた人々がニューヨークで作り、半世紀あまりの戦いを経て国旗となった旗です。
赤い三角形と星は、社会主義ではなく、独立と自由のしるし。そう知ってから見ると、この旗の印象が少し変わってきます。
国旗の形や色をどれだけ覚えられたか、ぜひノーマルモードのクイズで力試ししてみてください。